交通事故に関するトラブルの中で特徴的なものがいくつかあるのですが、
その中でも最も大きなトラブルになるのが、事故直後の示談交渉です。

交通事故はほとんどの方が、一生のうちに何度も起こすものではなく、
非常に少ない回数の経験になってしまうと思います。

その少ない経験の中から、たとえばぱっと車を見て大丈夫そうだから、
体も痛くないし、全然問題なさそうだからという理由だけで事故直後に
示談交渉をしてしまうと、あとからとんでもない問題が発生することがあります。

まず、自動車の修理について。

最近の自動車は、車体自体がやわらかい素材・軽い素材でできているため、
強い衝撃を受けても、いったん中にへこんですぐにもとに戻ることがあります。
ぱっと見ただけでは、まったく傷ついていない、へこんでいないということがあります。

しかし、強い衝撃がくわわったあとにボディだけが元に戻った状態ですから、
内部の重要な部分、フレームであったりその他車の動作に関わる部分に
大きなダメージが入ってしまうことがあります。

ぱっと見ただけでは問題ない、
だけど、ものすごいダメージが加わっている。

もう一つは、人間の体について。

人間の体も、ぱっとみただけでは症状が発生していなかったり、
事故直後には症状が発生しないことが多いです。

検査を行うと、大きなダメージが入っていることが多かったり、
事故からある程度期間がたってから症状が発生することがほとんどです。

事故の直後だと、症状が大きすぎて痛みの情報を脳の寸前の部分で
遮断してしまったり、やらなければならないことが多すぎるため、
その煩雑さで痛みが消されてしまうことがあります。

カラダが正常な状態になったり、煩雑なものがなくなると、
急に症状が出てくることが多いんですね。

事故からだいたい1週間後に症状を訴える患者さんが一番多いです。
事故直後に症状を訴える患者さんは、そこまで多くありません。

車とカラダ、どちらもぼろぼろな状態なのに、
事故直後に示談してしまったことによってまったく改善させることができない
という非常に大きなトラブルへとつながることもあります。

実際に、当院にいらっしゃった患者さんの中でも、
少数ではありますがそのようなトラブルに合われた方もいます。

事故直後は、絶対に示談交渉しないようにしてください。